2007年02月10日
内部統制「実施基準」──その精神とCIOの役割
企業会計審議会内部統制部会長・八田進二氏に聞く
要約:ポイント
■“コスト効率重視”の実施基準である。
企業はそれぞれ規模も業種・業態も異なりますから、杓子定規にルールを当てはめることはできません。各社の経営者に裁量の余地を残すために、自由度の高い内容にすることを目指しました。
実施基準は、日本の実情に照らして合理的に受け入れられるよう、すべてを一から練り上げた“手づくりの”基準であり、米国の一連の内部統制基準とは異なるものです。
我々が“軽装備”の実務対応を目指したのは、そうした米国の失敗例を逐一見てきたからだとも言えます。
■内部統制は経営そのものである
実施基準で求めているのはあくまでもミニマム・スタンダードですから、内部統制の目的として何を掲げるのか、あるいは基本的要素にどのようなものを加えるかは企業の自由だということを忘れてほしくないですね。
■IT統制を加えた理由
・現代の企業経営にITはもはやなくてはならない存在になっているということ
・内部統制の“主役”である経営者に対して、明確なかたちで「ITに留意してほしい」というメッセージを伝えたかったということ
■内部統制とCIOの役割
「ITへの対応」が明確に盛り込まれたことで、これからはCIOも本腰を入れて内部統制に取り組まざるをえなくなりました。
小手先の内部統制対応にとどまることなく、企業のビジネス・モデル全体の見直しをも包含したかたちでIT活用のあり方を真剣に考える必要があります。

