2007年02月28日

リスクマネジメントと内部統制の関係は?

exclamation&questionリスクマネジメント(RM)と内部統制の関係がわかりにくいので説明してください。

????L平成15年6月、リスク管理・内部統制に関する研究会が発表した「リスク新時代の内部統制」のなかで、両者の関係が以下のように説明されています。
1.リスクマネジメント及び内部統制
 リスクマネジメントとは、企業の価値を維持・増大していくために、企業が経営を行っていく上で、事業に関連する内外の様々なリスクを適切に管理する活動である。リスクマネジメントは、もともと、災害の発生に対する対応や金融面における不確実性の管理という観点から生まれ発展してきたものであるが、経済社会における不確実性を管理する必要性が高まってきている中で、現在では、広範なリスクを管理するための活動として理解されるようになってきている。
 内部統制とは、企業がその業務を適正かつ効率的に遂行するために、社内に構築され、運用される体制及びプロセスである。内部統制は、市場経済社会において、企業法制が形づくるシステム全体が成立するための前提であるが、同時に企業が事業目的の達成に係るリスクを低減させ、持続的に発展していくためにも不可欠である。内部統制は、企業が事業を行う上で欠かすことのできないものであり、各企業の中で個別に発展してきたが、不正な財務報告に関する事件等を契機として、概念の整理が行われ、1990 年代以降、米、英等において指針が示されてきている。
 リスクマネジメント及び内部統制は、それぞれが異なる背景を持ち、違った経路を経て発展してきたが、企業を取り巻く様々なリスクに対応し、企業価値を維持・向上するという観点からは、その目的は多くの共通部分を有している。
 昨今、企業を取り巻く環境が変化し、かつ、環境変化への対応が市場等により厳しく評価されるようになってきている中で、これらを一体的にとらえ、機能させていくことが必要となってきている。


2.リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制
内部統制の構成は、企業全体で共有され、企業構成員が業務執行する際の拠り所となる「内部統制の基盤」と、その上で個別に運用される「内部統制における機能」に大きく区分できる。
 「内部統制の基盤」と「内部統制における機能」は、相互に影響を及ぼしながら企業活動の遂行を支援することから、両者を厳密に区分することは難しいが、リスクマネジメントと一体となって機能する内部統制の全体図は概ね次のとおりと考えることができる。 
(クリックで拡大)
内部統制全体図

2007年02月28日

J-SOX実施基準の概要

 2月15日に金融庁から確定版として発表された、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に記載されている実施基準の主な内容は以下のとおりである。

(1)内部統制の基本的枠組み
 実施基準においては、基準に示された内部統制の4つの目的と6つの基本的要素のそれぞれについて、詳細な説明を加えている。また、内部統制の基本的な枠組みを踏まえて、内部統制報告制度の導入に向けた準備を進める企業等の参考に資するよう、財務報告に係る内部統制構築の要点を示すとともに、一般的な手続としての財務報告に係る内部統制構築のプロセスを例示した。

(2)財務報告に係る内部統制の評価及び報告
@ 全社的な内部統制の評価項目
 実施基準においては、全社的な内部統制の評価に関して具体的な評価項目を例示し、各企業等が適宜活用できることとした。
A 業務プロセスに係る内部統制の評価範囲
 業務プロセスに係る内部統制の評価に関しては、既述したトップダウン型のリスク・アプローチの考え方に基づく評価が適切に行われるよう、評価範囲の決定について、絞り込みの方法を具体的に示している。例えば、売上高等の指標を用いて、金額の高い拠点から合算し、全体の概ね3分の2程度に達するまでの拠点を重要な拠点として選定することとした。一般的な事業会社の場合、これらの重要な事業拠点における3つの勘定科目(売上、売掛金及び棚卸資産)に至る業務プロセスは、原則として評価対象となる。その上で、財務報告への影響を勘案して、重要性の大きい業務プロセスが他にある場合には、これらを個別に評価対象として追加することで適切な評価範囲を決定することとした。
B 監査人との協議
 監査人が、経営者の決定した評価範囲の妥当性を検討した結果、それが適切でないと判断した場合、経営者が新たな評価範囲について、業務プロセスに係る内部統制の有効性を評価し直すことは、時間的な制約等から困難となることが想定される。
このため、実施基準では、評価範囲について、経営者が評価範囲を決定した時点で、必要に応じて監査人と事前に協議しておくことが適切であるとした。
C 重要な欠陥の判断指針
 内部統制の不備のうち、重要な欠陥については、内部統制報告書において開示する必要があるが、内部統制の不備が重要な欠陥に該当するかどうかを判断する際には、不備の金額的重要性及び質的重要性を勘案して判断することとし、金額的重要性について、その判断基準を具体的に例示した。
D 評価手続等の記録及び保存
 内部統制の評価に係る記録の形式、方法等について、企業の作成・使用している記録等を適宜、利用し、必要に応じそれに補足を行っていくことで足りることを明示した。

(3)財務報告に係る内部統制の監査
 既述のとおり内部統制監査は、原則として、財務諸表監査と同一の監査人が実施することとされており、実施基準では、内部統制監査に係る監査計画について、財務諸表監査に係る監査計画と一体的に策定するとともに、それぞれの監査で得られた監査証拠は相互に利用可能であることを明示した。 

2007年02月27日

J-SOX基準 (4)検証の水準とコスト負担の考慮

(4)公認会計士等による検証の水準とコスト負担の考慮
 内部統制に係る監査人による検証は、信頼し得る財務諸表作成の前提であると同時に、効果的かつ効率的な財務諸表監査の実施を支える経営者による内部統制の有効性の評価について検証を行うものである。また、この検証は、財務諸表監査の深度ある効率的実施を担保するためにも財務諸表の監査と一体となって行われるが、同一の監査人が、財務諸表監査と異なる水準の保証を得るために異なる手続や証拠の収集等を行うことは適当でないのみならず、同一の監査証拠を利用する際にも、保証の水準の違いから異なる判断が導き出されることは、かえって両者の監査手続を煩雑なものとすることになる。これらのことから、内部統制の有効性の評価についての検証は、「監査」の水準とすることとした。
 ただし、具体的な「監査」手続等の内容を検討するに当たっては、監査人のみならず、財務諸表作成者その他の関係者にとって過度の負担にならないように留意する必要がある。
 このため、経営者による評価及び監査人による監査の基準の策定に当たっては、評価・監査に係るコスト負担が過大なものとならないよう、先行して制度が導入された米国における運用の状況等も検証し、具体的に以下の方策を講ずることとした。
@ トップダウン型のリスク・アプローチの活用
 経営者は、内部統制の有効性の評価に当たって、まず、連結ベースでの全社的な内部統制の評価を行い、その結果を踏まえて、財務報告に係る重大な虚偽記載につながるリスクに着眼して、必要な範囲で業務プロセスに係る内部統制を評価することとした。
A 内部統制の不備の区分
 本基準では、内部統制の不備を、財務報告に与える影響に応じ「重要な欠陥」と「不備」との2つに区分することとした。米国では不備を「重要な欠陥」「重大な不備」「軽微な不備」の3つに区分していることから、財務報告への影響等についての評価手続がより複雑なものになっているとの指摘がある。
B ダイレクト・レポーティングの不採用
 監査人は、経営者が実施した内部統制の評価について監査を実施し、米国で併用されているダイレクト・レポーティング(直接報告業務)は採用しないこととした。この結果、監査人は、経営者の評価結果を監査するための監査手続の実施と監査証拠等の入手を行うこととなる。
C 内部統制監査と財務諸表監査の一体的実施
 内部統制監査は、財務諸表監査と同一の監査人が実施することとした。これにより、内部統制監査で得られた監査証拠及び財務諸表監査で得られた監査証拠は双方で利用することが可能となり、効果的かつ効率的な監査の実施が期待できる。
D 内部統制監査報告書と財務諸表監査報告書の一体的作成
 内部統制監査報告書については、財務諸表監査報告書と合わせて記載することを原則とした。
E 監査人と監査役・内部監査人との連携
 監査人は、監査役などの監視部門と適切に連携し、必要に応じ、内部監査人の業務等を適切に利用できることとした。
なお、監査役等は、独立した立場で経営者の職務の執行について業務監査の責務を担っていることから、企業等の内部統制に係る監査を業務監査として行うとともに、大会社等においては、監査役等が会計監査人が計算書類について実施した会計監査の方法と結果の相当性を評価することとされている。
 一方、本基準で示す内部統制の監査において、監査人は、監査役が行った業務監査の中身自体を検討するものではないが、財務報告に係る全社的な内部統制の評価の妥当性を検討するに当たり、監査役等の活動を含めた経営レベルの内部統制の整備及び運用状況を統制環境等の一部として考慮することとなる。

2007年02月27日

J-SOX基準 (3)財務報告に係る内部統制の監査

(3)財務報告に係る内部統制の監査 
 経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価は、その評価結果が適正であるかどうかについて、当該企業等の財務諸表の監査を行っている公認会計士等(以下「監査人」という。)が監査することによって担保される。
 内部統制監査と財務諸表監査が一体となって行われることにより、同一の監査証拠を双方で利用するなど効果的でかつ効率的な監査が実施されるよう、内部統制監査は、当該企業の財務諸表監査に係る監査人と同一の監査人(監査事務所のみならず、業務執行社員も同一であることを求めている。)が実施することとした。
 監査人は、企業の置かれた環境等を踏まえ、経営者による内部統制の整備並びに運用状況及び評価の状況を十分に理解し、監査上の重要性を勘案して監査計画を策定する。また、監査人は、経営者による内部統制の評価の結果を監査することから、まず、経営者により決定された評価範囲の妥当性を検討し、次いで、経営者が評価を行った全社的な評価及び全社的な評価に基づく業務プロセスに係る内部統制の評価について検討する。
 監査人は、経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価に対する意見等を「内部統制監査報告書」として作成し報告するが、同報告書は、原則として、財務諸表監査における監査報告書と合わせて記載することとした。

2007年02月27日

J-SOX基準 (2)財務報告に係る内部統制の評価及び報告

(2)財務報告に係る内部統制の評価及び報告
 経営者は、内部統制を整備・運用する役割と責任を有しており、財務報告に係る内部統制については、その有効性を自ら評価しその結果を外部に向けて報告することが求められる。
 この評価は、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲において行うものであり、この評価範囲は、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性を考慮して、合理的に決定することとした。これにより、例えば、重要性の乏しい勘定科目又は重要性の乏しい子会社若しくは関連会社などは評価の対象とする必要はない。
 経営者が、内部統制の有効性を評価するに当たっては、まず、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(以下「全社的な内部統制」という。)について評価を行い、その結果を踏まえて、業務プロセスに係る内部統制について評価することとしている。これは、適切な統制が全社的に機能しているかどうかについて、まず心証を得た上で、それに基づき、財務報告に係る重大な虚偽記載につながるリスクに着眼して業務プロセスに係る内部統制を評価していくという、トップダウン型のリスク重視のアプローチを採用するものである。
 経営者は、「内部統制報告書」を作成し、財務報告に係る内部統制の有効性の評価結果等を記載することとした。

2007年02月27日

J-SOX基準 (1)内部統制の基本的枠組み

 2月15日に金融庁から確定版として発表された、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に記載されている基準の主な内容は以下のとおりである。
(1)内部統制の基本的枠組み
 内部統制は、基本的に、企業等の4つの目的(@業務の有効性及び効率性、A財務報告の信頼性、B事業活動に関わる法令等の遵守、C資産の保全)の達成のために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本的要素(@統制環境、Aリスクの評価と対応、B統制活動、C情報と伝達、Dモニタリング、EITへの対応)から構成される。このうち、財務報告の信頼性を確保するための内部統制を「財務報告に係る内部統制」と定義し、本基準では、この有効性について経営者による評価及び公認会計士等による監査を実施する際の方法及び手続についての考え方を示している。
 国際的な内部統制の枠組みとして、米国のCOSO(トレッドウェイ委員会支援組織委員会)の内部統制の基本的枠組みに関する報告書(以下「COSO報告書」という。)などがあるが、本基準においては、国際的な内部統制議論がCOSO報告書をベースとしていることにかんがみ、COSO報告書の枠組みを基本的に踏襲しつつも、我が国の実情を反映し、COSO報告書の3つの目的と5つの構成要素にそれぞれ1つずつ加え、4つの目的と6つの基本的要素としている。
 すなわち、内部統制の目的に関して、我が国においては、資産の取得、使用及び処分が正当な手続及び承認のもとに行われることが重要であることから、独立させて1つの目的として明示した。
 また、内部統制の基本的要素に関しても、COSO報告書公表後のIT環境の飛躍的進展により、ITが組織に浸透した現状に即して「ITへの対応」を基本的要素の1つに加えている。
 なお、COSO報告書の構成要素という用語を基本的要素としているのは、これらの要素は例示であることを明確にしたものである。
 上記の内部統制の4つの目的は相互に関連を有しており、企業等は、内部統制を整備・運用することにより、4つの目的を達成していくことになる。財務報告の信頼性との関係からみると、経営者は、自社のすべての活動及び社内のすべての従業員等の行動を把握することは困難であり、それに代わって、経営者は、企業内に有効な内部統制のシステムを整備・運用することにより、財務報告における記載内容の適正性を担保することとなる。
 また、内部統制システムの整備・運用を通じて財務報告の信頼性を確保していくことは、業務の有効性及び効率性の確保による情報処理コストの削減、さらには、市場における資金調達機会の拡大や資金調達コストの削減等を通じて一定のメリットを企業等にもたらすこととなる。
 経営者には、内部統制の基本的要素が組み込まれたプロセスを構築し、それを適切に機能させていくことが求められている。このため、単に内部統制を整備するだけでなく、それを意図していたように機能させていくことが重要となる。 
 なお、具体的に内部統制をどのように整備し、運用するかは、個々の企業等が置かれた環境や事業の特性、規模等によって異なるものであり、一律に示すことは適切でない。経営者には、それぞれの企業の状況等に応じて、内部統制の機能と役割が効果的に達成されるよう、自ら適切に工夫を行っていくことが期待される。                   

2007年02月27日

その道のプロによる診断の効果

 健康管理の一環として運動不足を解消するため、フィットネスクラブのプール会員になっている。休館日の水曜日を除いて、ほぼ毎日、約1時間泳ぐことにしている。このとき、30分間の無料のレッスンに参加して、コーチから指導を受けることもできる。

 自己流であった、クロールや平泳ぎの基本を学び、実践し、悪癖を改善することにより、無駄な動きが少なくなり泳ぎのスピードが向上してきた。

 本日は「初めてのバタフライ」コースに参加し、苦手としていたバタフライに挑戦してきた。なかなか難しいが、コーチにから指摘される事項をひとつひとつ改善することにより徐々に様になりつつある。

 この水泳のレッスンを通じて、やはり、その道のプロ(専門家)から、セオリーを学ぶことの重要性を痛感した。自己流では気がつかない癖(問題)が発見でき改善できるからだ。

 私が、コンサルティングのテーマとしている「内部統制の整備」についても、専門家の指導を受け、先ず基本をマスターしてから取り組むことが、近道であり効果的であると考える。 

2007年02月16日

いわゆる実施基準が確定した

財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)
が企業会計審議会から公表されました。

微修正された基準とともに、公開草案として公表されていた、いわゆる実施基準が確定したわけです。

2007年02月16日

本日、会計システム専門監査人研修最終日

今週の月曜日から、上京し、システム監査学会が主催する、標記研修に参加している。本日は最終日である。

金融商品取引法(J−SOX)適用まであと1年と少しと迫った現在、顧客の内部統制の整備を効率よく進めるためのケーススタディを実施している。昨日、IT全社統制、IT全般統制。
本日はIT業務処理統制の研修である。

特長は、先日発表された経産省のシステム部門向け「J-SOX指針
を活用したやり方で、顧客のRCM(リスクコントロール、マトリックス)作成作業をを効率よく支援できるところである。

「J-SOX指針」作成に携わった、公認会計士の先生がが3名参加されており、会計士視点の壺を教えてもらえるので、なかなか有益である。
このやり方を、則、コンサルティングで活用し、これからJ−SOX対応に着手しようとする顧客企業様のお役に立ちたいと思う。

2007年02月13日

「実施基準」の動向に関する記事

 1月31日、金融庁で企業会計審議会内部統制部会が開かれ、当日の議事次第とともに、「実施基準」の修正版が金融庁のホームページに公表されていることは、2月3日の記事で紹介した。

 公表内容を受けて、各方面から解説記事等がいろいろ掲載されている。

 これらの内、他のサイトをリンクして要領よくまとまっているのが、「まるちゃん」こと丸山満彦氏のプログであるので、ここではそれを紹介しておく。

実施基準公開草案の文言上の修正はわずかだったようですね。。。
 今朝の参議院の本会議でも内部統制報告制度についての質問が公明党から出されましたね。たしか、中小規模に対する適用の延長はないのかと・・・安部総理いわく、法律で決めていると・・・。

 ではじまり、いろんな記事や、記事に関するトラックバックやコメントも掲載されており、「実施基準」の動向に関心がある方には有益である。

2007年02月10日

内部統制「実施基準」──その精神とCIOの役割

内部統制「実施基準」──その精神とCIOの役割
  企業会計審議会内部統制部会長・八田進二氏に聞く

要約:ポイント
■“コスト効率重視”の実施基準である。
 企業はそれぞれ規模も業種・業態も異なりますから、杓子定規にルールを当てはめることはできません。各社の経営者に裁量の余地を残すために、自由度の高い内容にすることを目指しました。
実施基準は、日本の実情に照らして合理的に受け入れられるよう、すべてを一から練り上げた“手づくりの”基準であり、米国の一連の内部統制基準とは異なるものです。
 
 我々が“軽装備”の実務対応を目指したのは、そうした米国の失敗例を逐一見てきたからだとも言えます。

■内部統制は経営そのものである
 実施基準で求めているのはあくまでもミニマム・スタンダードですから、内部統制の目的として何を掲げるのか、あるいは基本的要素にどのようなものを加えるかは企業の自由だということを忘れてほしくないですね。

■IT統制を加えた理由
・現代の企業経営にITはもはやなくてはならない存在になっているということ
・内部統制の“主役”である経営者に対して、明確なかたちで「ITに留意してほしい」というメッセージを伝えたかったということ

■内部統制とCIOの役割
 「ITへの対応」が明確に盛り込まれたことで、これからはCIOも本腰を入れて内部統制に取り組まざるをえなくなりました。
 小手先の内部統制対応にとどまることなく、企業のビジネス・モデル全体の見直しをも包含したかたちでIT活用のあり方を真剣に考える必要があります。

2007年02月05日

孫子を学び活かした人々

 孫子を学び活かした日本人のひとりとして、会社概要の「風林火山」であげた武田信玄が有名であるが、その他に、どのような人々がいるだろうか。

 孫子塾のHPの「孫子を学び活かした人々」で、古今東西を通ずる名将や大事業を成し遂げた代表的な人々と孫子兵法との関係について以下の構成で述べられている。

  1.孫子と中国人
  2.孫子と欧米人
  3.孫子と日本人

 以上の記述から、
兵法書「孫子」は、原著者孫武以来、約二千五百年の風雪に耐え、今日もなお、戦争指導書・軍事思想の鑑として広く世界の人々に珍重されるのであり、また政治の要訣を教え、あるいは経営、人生の指針を語る書としても、時空を超えた怪しげな生命力をたもち異彩を放っている。

 という冒頭の言が説得力をもったものとして理解できる。

2007年02月05日

J-SOX法と新会社法とでは対応すべき内部統制は異なるのですか

exclamation&question新会社法の内部統制への対応と財務報告に係る内部統制への対応では、どのような点が違うのですか?

????L新会社法への対応と財務報告に係る内部統制への対応とでは、求められている内部統制の内容が異なるので、対応もそれぞれ異なる部分があります。
 J-SOX法の基準案等への対応におけるITに関する統制は、財務に係る統制を主な対象としているので、新会社法で求める内部統制の対象範囲よりも狭くなります。
 新会社法では財務報告に係らない領域の内部統制や、ITに対する統制などを含めて対応しなければなりません。また、ERM(Enterprise Risk Management:企業の統合的リスク管理)として内部統制を包含したリスク管理も考えて対応しなければなりません。
 J-SOXの内部統制、内部統制、ERMの範囲を概念的に整理すると以下のとおりです。(クリックで拡大)
内部統制範囲
 これによれば、例えば、最近不二家で発覚した以下の問題に対しては、J-SOX法の範囲の内部統制への対応のみでは不十分で、新会社法の内部統制、さらに、ERMへの対応が必要であることになります。
 
注:不二家で発覚した問題  参考プログはこちら
不二家はISOを導入していたようだ。もちろん食品の安全管理マニュアルも存在した。しかし、そのマニュアルに書かれた自主基準そのものが法令上問題であったらしい。黄色ブドウ球菌、大腸菌などの数が最初から法令違反だった。
 
 不二家の場合、新会社法レベルの内部統制、さらにERMが存在していなかったことは明らかです。

 従って、企業の経営者は、自社の内部統制の整備を考える時、その目的と整備しようとする内部統制の範囲をよく考えて計画する必要があります。

2007年02月03日

「実施基準」の公開草案の修正資料が公開された。

 1月31日、金融庁で企業会計審議会内部統制部会が開かれた。
当日の議事次第が金融庁のホームページに公表されている。

 企業会計審議会 第16回内部統制部会 議事次第 

 この中で、以下の資料が公開されている。

・日本版SOX法(金融商品取引法)の 「実施基準」に対するコメン トの概要
・財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)

 今回、公開された資料によると、微修正は多いが、当初の公開草案から大きな変更はないようだ。
 前回記載したように、今月中には確定しそうである。

 内部統制.PJに以下の速報が掲載されている

【速報】内部統制基準2月確定へ、公開草案から大きな変更なし

2007年02月01日

内部統制と法律、フレームワークの関係がわかりにくい。

exclamation&question内部統制に関していろいろの法律やフレームワークや考え方があるが、それらの関係はどうなっていますか。
????L内部統制と法律やフレームワークの関係
   日本    米国 英国
法律 日本版SOX法
  (J-SOX法)
新会社法
SOX法
内部統制のフレーム
ワーク
基準案
実施規準
COSO
COSO ERM
ITのフレームワーク システム管理基準
システム監査基準
COBIT
COBIT for SOX
ITIL      
(内部統制Q&A:日経BP社より)
 上の表から、注意すべきことは米国SOX法に対応するのはJ-SOX法+新会社法 だということです。
 そこで、J-SOX法と新会社法の関係(違い)を確認しておく必要があります。
????????金融商品取引法(J-SOX法)と新会社法の比較
項目 金融商品取引法(J-SOX法) 新会社法
対象企業 公開会社とその連結子会社
 (上場企業約3800社)
大会社(資本金5億円以上又は負債
200億円以上)
目的 有価証券報告者(財務報告)への記載
事項の信頼性の確保
事業全般に渡る業務の適正化
規準・規則 実施規準(金融庁)企業会計審議会
内部統制部会が作成中
会社法施行規則(法務省)2006年2月発表
義務 経営者が内部統制の有効性を評価す
る。その上で内部統制報告書の提出
を義務付け
内部統制を実現する仕組みの方針の
決定を義務付け
監査 経営者が実施する内部統制の評価を
公認会計士が監査
監査規定なし
罰則 虚偽記載の報告書を提出したものは
懲役10年以下又は1000万円以下の、
罰金法人は7億円以下の罰金
無し。但し、内部統制の仕組みがな
かったり、有効に機能していなかっ
たりした場合、株主代表訴訟素にも
なりかねない。
(内部統制Q&A:日経BP社より)

2007年02月01日

なぜ兵法を理念とするのか

 孫子塾でお世話になった塾長の佐野先生より、メールを頂いた。
当社の会社名の由来や、なぜ兵法を理念とするのかをご理解いただけくため、以下に掲載させていただきます。
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前略 後藤知久さま

 ご無沙汰を致しております。孫子塾の佐野寿龍です。

 久し振りで貴サイトを拝見いたしました。新たに更新された「風林火山」の旗は、大変鮮明で先ず人の注目が集まるものと思いました。何ごとによらず旗印あるいは理念を鮮明にすることは極めて重要なことと、いまさらながら古人の知恵の深さに思いを致すところであります。

 旗印もしくは理念の表明という意味で御社に兵法の名を冠したのは正鵠を射ていると思います。

 彼のパロマ工業にしても、不二家にしても(ことが起きる前に)ほんの少し、ほんの僅かの兵法的着眼があれば、ことが起きた後の損失とは比べ物にならないくらいのほんの僅かのコストで危機を回避できたものを、悔やまれます。まさに同族企業ゆえのマイナス面が如実に現れたケースと言えます。

 両者の現状は、まさに孫子の曰う『諸侯、その弊に乗じて起り、智者有りと雖も、その後を善くする能わず。』という所であります。

 やはり、兵法は「転ばぬ先の杖」であり、そうなる前にそうならないように手を打つのが肝要かと思います。その意味で、後藤さまのお仕事は、まさにその趣旨を強調してもし足りないくらいの分野であり、まさに兵法の旗印がぴったりかと思います。